メディアとしての飲食店

青木 洋高 関根 理沙2002年度入社2015年度入社
まずは「るるぶキッチン」の紹介動画をCHECK!

- お得な情報♪
- このサイトをご覧の学生の方に限り、「るるぶキッチン」のPB商品「りんごよりリンゴな林檎ジュース」を1本プレゼント!
スタッフに「ホームページ見た!」とお声がけください
※2023年5月末まで有効
※対象店舗:酒処 何方此方
editor's fav「るるぶキッチン」とはどんなお店?
(関根)冒頭の私の動画でおおよそお分かりかもしれませんが…。まずeditor's favとは「編集者のお気に入り」という意味です。ガイドブック「るるぶ」の編集者が全国各地を旅して見つけたおいしい食材やお酒を楽しみながら、地域の魅力に触れることができるんです。
(青木)メニューは季節ごとに変わる「グランドメニュー」のほかに、なんと1ヵ月おきに地域やテーマを入れ替える「特集フェアメニュー」の2本立て!!
(関根)1ヵ月おきって本当に本当に大変ですよね!笑 4週間たてば、全てがリセット。
(青木)たしかに。新たに食材を仕入れて、オリジナルメニューを開発し、シェフやスタッフは料理を覚えて地域のことも勉強。店内のディスプレイも変え、メニューブックも新しく制作して印刷する。でも敢えて「非効率」な方法でお店を運営しているんだ。それはお店そのものが、地域や食材の魅力を発信するメディアだと考えているから。ほかのオシャレで人気のあるレストランとは、戦うフィールドが違うわけよ。

「るるぶ」などのガイドブックを制作する会社が
なぜ飲食店運営を?
(関根)「るるぶ」の編集者は今日も明日もあさっても、全国各地、そして世界中に取材に行っているので、地域の旬の情報がどんどん集まってきます。かくいう私自身も、入社以来「るるぶ」の編集を担当していました。長く北海道エリアを担当していましたが、アウトプットの場である「るるぶ北海道」の発行は、年に一度。おいしいグルメや面白ネタも編集部時代にたくさんインプットしてきたので、その経験を生かしたいという思いがありました。
(青木)そこから2018年4月にるるぶキッチン担当になって、どう?
(関根)編集者のアウトプット先として、地域とお客様を直接つなぐ「リアルな場」をもつことができたのは、とてもうれしかったですね。「るるぶキッチン」というお店は、従来の紙、Webに続く、第3のメディア、いわば「リアルメディア」。自分自身がこのお店を編集している"編集者"なのだと青木さんに言われ、とてもワクワクしました。

ところで、第3の「リアルメディア」を
飲食店にしようと思ったきっかけは?
(関根)青木さんが新規事業として東京・赤坂に「るるぶキッチン」をオープンしたのは2017年6月でしたね。その後すぐ10月に京都・烏丸の店舗がオープンしたときは驚きました。
(青木)ずっと、「旅行の需要を創造したい」という思いが自分の中にあって。「るるぶ」のようなガイドブックは基本的には行先を決めた人が購入するものだよね。その手前、「旅行をしよう」という思いを喚起したかった。
(関根)「るるぶキッチン」はあくまでも「飲み屋さん」ですからね。笑
(青木)その点が都道府県のアンテナショップとは全く違う。近くで働く皆さんにふらっと立ち寄ってほしい。「え? こんな場所があるんだ、今度行ってみようよ」、と旅するきっかけを作りたい。その地域のことを何も知らない人が興味を持つ、ゼロからイチのスイッチを押す場所でありたくて、飲食店にしたんだ。
(関根)オープンから5年が経ち、るるぶキッチンを活用して自分たちの地域の魅力を発信してほしい、という要望がどんどん増えていますよね。るるぶキッチンのそうした役割が、地域そしてお客様に伝わっているのだと思います。



(青木)1号店の赤坂店舗を新宿に移設し、拡大リニューアルをしたけれど、るるぶキッチンが独自の店舗をもつのは初めてだよね。個人的に1階の「何方此方」は角打ちスタイルの立ち飲みであり、食のデパートでもある、というコンセプトが気に入っていて。
(関根)300以上の各地のアイテムが揃ってしかもその場で食べられる、というのはなかなかないと思います。ただ、商品選定含めて準備が本当に大変で、オープンした時はうれしかったですね。
(青木)さらに「何方此方」オープン日に合わせて、淡路島・洲本市と包括連携協定を結んだのも一歩前進した感じだね。コロナ禍ということで現地とオンラインで繋いでの市長との締結式は新鮮だったし、新しい可能性を感じたな。
(関根)はい、店内には洲本市特設コーナー「SUMOTO STAND」を設けて特産品の販売やメニュー提供を行うだけでなく、洲本市の魅力発信イベントも実施しました。
また社員が洲本市へワーケーションに行き提言を行うなど、ワクワクする挑戦だらけですね。
(青木)こういった取り組みが自社だけでなく周囲の出版社に広がっても面白いと思うんだ。地域と東京の企業の関わり方は今や多種多様であるべきで、何か一石を投じられたらと思って。




(関根)青木さんはよく、「プロモーション」から「プロデュース」へ、とおっしゃいますよね。
(青木)地域の魅力を発信することから、地域で発信できる魅力を一緒になって作る、そんなことをしてみたかったんだ。
(関根)この林檎ジュースはまさにその一つですよね。全国各地で作られている「本物」の食・食材を私たちが発掘し、「るるぶキッチン」PB商品として、その価値や魅力を消費者の方にお届けする。その第1弾にふさわしい、「『りんごよりリンゴな林檎ジュース』 Presented by るるぶキッチン」は、私にとっても大事な宝物です。
(青木)いつも言っているけれど、この林檎ジュースを飲んだ時、体中に電流が走った! 青森県弘前市の岩木山麓で収穫されたりんごを厳選し、「プレス式搾汁法」という、りんごの良いところだけを絞り出す方法で、りんご本来の味を引き出しているんだよね。
(関根)世の中に100%がこれだけ流通している林檎ジュースだからこそ、その明確な差を感じてもらいたいですね。現在は東京駅の地域産品を扱うショップ「のもの」や都内高級スーパー、青森県内の百貨店、Amazonなど販路を続々と広げています。
(青木)商品も第2弾・第3弾を計画中だし、「るるぶキッチン」を核にした新事業をもっと展開していけるといいね。


「るるぶキッチン」のこれからは?
(関根)最近はまさにるるぶキッチン事業の広がりとして、施設のグルメ開発や食に関するプロデュース事業が増えてきましたね。
(青木)そうだね、「食マーケティング」と名付けたこの事業は、当社のノウハウを生かしながら新たな事業領域への可能性を秘めていると思うんだ。箱根ロープウェイの早雲山駅の新グルメ開発は大変だったけどやりがいも大きかったんじゃない?
(関根)はい、2020年7月の駅舎リニューアルに向け、箱根ロープウェイ様との共同プロジェクトチームを立ち上げました。このような大切なタイミングでアドバイザリーを担当し、楽しさと同時に大きな責任を感じていました。経由地だった駅が旅の目的地となることを目指し、施設に対する提言やメニュー開発を行いました。とにかく初めてのことだらけで。市場分析に始まり、度重なる試作や試食会などを経てオープンとともにお披露目されたのが、「ニューベル」と「くもぱん」です。
(青木)早雲山の青空と白い雲をモチーフにしたこの2品は見た目も面白いし、味もおいしくできたと思うよ。施設の名物グルメとしても認識されてきたし、施設での人気No.1とNo.2だと聞いたときは心底ホッとしたね。笑 地域のコンテンツをプロデュースするというのは、とても責任を伴うことだと思うんだ。
(関根)茶農家さんと5年かけて取り組んでいる静岡県富士市のほうじ茶ブランド化事業もまさにそうですね。
(青木)目的は、ほうじ茶のブランディングによる茶業界の活性化と茶農家さんの所得向上。国内や海外の販路拡大を見据えながら、新商品やご当地グルメ開発など様々なアプローチによって行うという、多角的な事業だね。地域でずっと続いていくものを作るわけだし、この責任もまた大きい。
(関根)やる気あふれる若手茶農家さんや日本茶バリスタの方と作ったチームで、試行錯誤の連続ですよね。
まさにこれがプロデュース事業なのだと日々感じています。
(青木)大変なことも多いけれど、自分たちの地域の魅力を一緒に創造をしてほしい、というお声が増えてきたことをうれしく思うな。もっともっと地域やお客様の声に応えられるよう、チームとして、会社として、できることを増やしていきたいね。
(関根)私たちの挑戦はまだまだ続きます!



